歯列矯正の調整って、一体何をするの?
毎月の調整日って、当日はどんな流れで進むの?
そんな疑問にお答えします。
筆者のケンは、
銀座みゆき通りデンタルクリニックにて、
上下とも表側の、ワイヤー矯正をしています。
2018年の4月に装置とワイヤーがつきました。
追記:2年3ヶ月後の2020年7月に、ブラケットオフしました。
装置を外した時の様子はこちら↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_3186-e1598868545688-160x90.jpg)
ぼくは、月に1度の頻度で、
歯医者さんに調整に通っています。
毎回、その時に必要な処置をするんですが、
基本的な流れは、だいたい同じです。
そこで今回は、
歯列矯正の調整とは、一体何をするのか?
というテーマで、
詳しく解説をしたいと思います。
歯列矯正の調整日って何するの?調整日当日の流れを完全レポート
歯列矯正の調整とは、何とをするかというと、
ブラケットの位置
などを、必要に応じて変更することです。
虫歯の治療や、仮歯の交換など、
必要な処置があれば、それらも行います。
一般的には、
3〜4週間くらいに一度、歯医者さんに行きます。
調整日の頻度については、
こちらに詳しく書きました↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2019/04/orthodontics-frequency-eyecatch-160x90.jpg)
それでは早速、
調整とは、どんな流れで、何をするのか、
順番にご紹介します。
①まずは、ワイヤー等をはずす
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-12.49.35.jpg)
歯列矯正の調整日に、一体何をするのか?
まず最初は、
ワイヤーなど、口の中についているものを、
外すことから始まります。
ワイヤーを外さないことには、
歯の掃除も、ワイヤーの角度調整なども、何もできないですからね。
ちなみに、ブラケット(矯正装置)は、
強力な接着剤で歯にくっついているので、
調整日だからといって外すことはなく、
基本的には歯列矯正が終わるまで、そのままつけっ放しです。
外れちゃったり、位置を変えたい時などは、
つけ直します。
付け替えの様子は、こちらに詳しく書きました↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-17-12.09.56-160x90.jpg)
カラーゴムをはずす
ワイヤーを外すには、
まずはカラーゴムを外す必要があります。
カラーゴムとは、直径2、3mmくらいの輪ゴムで、
ワイヤーと装置を留めるためのものです。
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/IMG_2494-1024x1024.jpg)
下の歯についている、
薄いピンク色のものがカラーゴム↑
カラーゴムと言うくらいなので、いくつか色が選べます。
白や透明のゴムは、目立ちにくいという利点があるのですが、
実は、一番着色しやすいです。
カレーやミートソースなどは要注意。
カラーゴムの着色対策については、こちらに詳しくまとめました↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2021/08/pexels-oleg-magni-925299-160x90.jpg)
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-12.53.06.jpg)
カラーゴムを外す時は、
細い曲がった針のようなもので、引っ掛けて外します。
歯列矯正の最初の頃は、
調整日のたびに、この細い針の先端が、歯茎に刺さらないか心配でした笑
補助ワイヤーをはずす
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-12.52.41.jpg)
ぼくは、メインのワイヤーの他にも、
マリガンという、補助的なワイヤーもつけています。
つまり、ワイヤーが二重になっている状態なので、
それらもすべて、外します。
メインのワイヤーをはずす
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-15.02.30.jpg)
いよいよメインのワイヤーを外します。
ぼくは上下の歯とも、マルチループワイヤーという、
クネクネ曲った、複雑な形のワイヤーを装着しています。
正式には、
マルチループ・エッジワイズ・アーチ・ワイヤー
Multiloop Edgewise Arch-wire
略してMEAWというらしいです。
面倒くさいので、
マルチループと呼んでます笑
マルチループワイヤーで歯が動かす仕組みは、
こちらに詳しくまとめました↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-18-13.08.04-160x90.jpg)
②歯のクリーニング
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-12.54.52.jpg)
歯列矯正の調整日に何をするのか?
次の工程は、
歯のクリーニングです。
ぼくが通っている歯医者さんでは、
調整日の度に、歯のクリーニングをしてくれます。
ですが、歯列矯正期間中に、
調整日に一度もクリーニングしたことがない、という声も聞きますので、
歯医者さんによって違うのかもしれません。
ちなみに、現在行なっている矯正治療に、
何か疑問を感じた場合は、
他の歯医者さんに相談するのは、全然ありだと思いますよ。
自分の体は、自分で守るしかないです。
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2022/12/歯医者_1670327055.jpg)
ジェットウォッシャーでクリーニング
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-12.55.24.jpg)
まずは、ジェットウォッシャーで歯をクリーニング。
ジェットウォッシャーとは、水が勢いよく飛び出す機械のことで、
歯と歯の隙間や歯茎との境目や装置のまわりを、
気持ちよく洗い流してくれます。
水圧が強いので、ごくごくたまに、
歯と歯茎の間から血が滲むことがありますが、
おそらく、歯茎が炎症を起こしていると思われます。
歯列矯正中は、歯の磨き残しが多くなるので、
丁寧に歯磨きする必要があります。
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/IMG_2947-e1571886292595-160x90.jpg)
ちなみにこのジェットウォッシャー、
歯医者さん専用だと思っていたのですが、家庭用もあるんですね。
調整日の時以外にも、家でも使えたらいいなと思い、
ぼくは現在、下記の2つを検討中です。
他にももっと安いものもありますが、
信頼性を考えると、下の2社のものがいいかな、と思っています。
ポリッシングブラシでクリーニング
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-12.56.57.jpg)
ジェットウォッシャーの次は、
ポリッシングブラシで磨きます。
グルグル回って歯を磨くやつです。
歯列矯正中は、
どうしても歯が磨きにくいので、
調整日のたびに、こうして丁寧に磨いてもらえるのは、
本当にありがたいです。
クリーニングのやり方については、
こちらの記事に、より詳しくまとめました↓
③ワイヤーの調整
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2021/03/841d296e7d577d78dd7494c5b56cb7ab-e1614850081606.jpg)
歯列矯正の調整日には何をするのか?
3番目は、ワイヤーの調整です。
これは、目の前で行われるわけではなくて、
クリーニングの間に、
実は裏の方で、外したワイヤーの調整が行われています。
主治医の先生が、
これまでの矯正中の経過を見ながら、
次の1ヶ月で、どのように歯を動かしていくか?
などを計算しながら、
ワイヤーを曲げて、調整するとのことです。
このワイヤー調整の様子は、
診察室とは別の場所で行われるので、
なかなか目にすることは、ないと思います。
今回は、
特別に許可をもらって、動画に撮らせてもらいました。
一体、どんなふうにワイヤー調整をしてるのか、
よかったら参考にしてみてください↓
④調整が終わったワイヤーを装着
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-12.59.03.jpg)
歯列矯正の調整日に何をするのか?
次の工程は、
調整が終わったワイヤーを、再び歯に装着する作業です。
カラーゴムで、ワイヤーと装置を固定
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-13.00.14.jpg)
調整済のワイヤーを装置にはめたら、
1カ所ずつ、カラーゴムで留めていきます。
付け方については、こちらに詳しく書きました↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/rubber-tomeru.jpg)
カラーゴムを留める作業は、
上の写真のような、専用の道具で行われます。
細めのペンチと言うのか、ごついピンセットと言うか、
そんな形状のものです。
名前はよくわかりません。
この道具、なんと言ったらいいのか…
とにかく不思議な動きをするんです。
この道具の謎に関しては、
調整日の度に、いつもすごく気になっているので、
今度、ぜひ解き明かしてみたいと思います。
追記:後日、この謎の道具について、
歯科衛生士さんに詳しく教えてもらいました↓
調整済のワイヤーを、再び歯にセットする作業は、
毎回、痛みを感じるわけではありません。
だけど、調整の度合いが大きかったり、
新しいワイヤーになった時などは、
けっこうな痛みを感じることがあります。
痛みの度合いは、個人差はあると思いますが、
ぼくの場合は、3、4日もすれば、おさまることがほとんどです。
なので、あまり痛みを怖がらず、
むしろ、動いてる証拠だ!と喜ぶくらいの方が、
調整日も、歯列矯正をしていること自体も、
楽しくなると思います。
歯が動く痛みについては、こちらに詳しく書きました↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2019/04/toothache-girl-160x90.jpg)
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-13.02.10.jpg)
そういえば、
調整日は毎回、下の歯から作業が始まります。
最初に装置とワイヤーがついたのも、まずは下の歯でした。
初めてワイヤーをつけた時の様子は、こちら↓
下の歯から始めるというのは、
歯列矯正のセオリーなのでしょうかね?
他の方や、他の歯科医院ではどうなんでしょうか?
たまに口をストレッチ
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-13.09.33.jpg)
調整作業の間中、ずっと口を開けていると、
かなり疲れます。
なので、作業の間を狙って、
口をストレッチさせることはとても大切です。
ですが、タイミングが難しいんですよ笑
先生が次に何するかを先読みして、
邪魔にならないように、口を動かす必要があるからです。笑
歯列矯正の調整日には、さながら、
餅つきの、餅をつく人とこねる人のような、
絶妙な呼吸が求められます。
⑤補助ワイヤーを取り付ける
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-13.10.41-e1539244495336.jpg)
歯列矯正の調整日に何をするか?
いよいよ、工程も終盤。
上の歯につけている、
歯のアーチを広げるための、補助ワイヤーもセットします。
このワイヤーは、とても太くて硬いため、
カラーゴムでは留められず、細い針金で固定します。
以前の調整日の際、
この補助ワイヤーを触らせてもらったのですが、
曲げようとするときの抵抗や、戻ろうとする力が半端なかったです。
これなら歯が広がるわ!と思いました。
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-13.11.48.jpg)
途中で手を離すと、こんな感じになります。
![なまずのひげ](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/catfish_1539244284-1024x819.jpg)
ナマズか!!
両端はパワーチェーンで留める
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-13.16.33.jpg)
補助ワイヤーの両端は、パワーチェーンで留めます。
パワーチェーンとは、
ポリエステル製のクサリ状のひも(?)のようなものです。
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-14.45.21.jpg)
これがパワーチェーン。
ご覧の通り、ものすごく小さな細い鎖という感じです。
ゴムよりも、伸びにくい素材で、
ワイヤーを止める以外にも、
歯列矯正のいろいろな調整の場面で、用いられるようです。
⑥全体をチェック
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2018/10/スクリーンショット-2018-10-11-13.17.41.jpg)
歯列矯正の調整日は、何をするのか?
最後は、
・ワイヤーの調整が適切だったかどうか
・緩んでいるところはないか
などをチェックして、調整はフィニッシュです。
調整の所要時間は、およそ2時間くらい
これは、準備や待ち時間なども含めてなので、
実際の作業自体は、45〜60分くらいではないかと思います。
歯列矯正の方法や、歯科医院によって、
多少の違いはあると思いますが、
歯列矯正の調整日は、だいたいこんな流れで行われます。
月に一度の調整で、感じるコト
などなど、
歯列矯正の調整日には、何をするのか?をご紹介しましたが、
月に一度の調整のたびに、いつも感じることがあります。
そう、それは開放感
強力な針金が、1ヶ月間、歯を締め付けていたわけですから、
調整日の際に外れた時は、本当に、
自由だ〜!
という感覚を味わえます。
月に一度、たった数十分外れていただけで、この解放感ですから、
歯列矯正が終わって、ブラケットオフした時の感動は、
それはもう、格別なものでした↓
![](https://dent.kennakagawa.com/wp-content/uploads/2020/09/bracket-off-impressions02-160x90.jpg)
歯列矯正の調整日って何するの?調整日当日の流れを完全レポート まとめ
以上、
歯列矯正の調整日って何するの?調整日当日の流れを完全レポート
というテーマで、解説をしました。
調整って大変そう…と思いましたか?
思っていたより大丈夫そう!と感じましたか?
言葉と写真では、よく分からないという場合は、
動画をYouTubeにアップしましたので、こちらもぜひご覧ください↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。