最新記事 by ケン (全て見る)
- 歯肉退縮の原因と予防法|歯列矯正経験者が詳しく解説 - 2023年2月7日
- リテーナーの保管方法。4つの注意点と長持ちのコツ - 2023年1月31日
- リテーナーを手入れする際の6つの注意点。歯医者さん推奨の方法を詳しく解説 - 2023年1月30日
セラミック矯正って、短期間で歯並びよくなるみたいだけど、デメリットはないの?
セラミック矯正はやめた方がいい、っていう人もいるけど、なんで?
そんな疑問にお答えします。
筆者のケンは、今から10年以上前に、
セラミック矯正で歯を部分的にキレイにした
ことがあります。
その結果、噛み合わせや顎の位置がズレてしまい、
体調不良に陥って、大変な思いをしました。
現在はもう一度、歯列矯正をしています。
上下とも表側のワイヤー矯正で、
健康な歯を抜かない、非抜歯矯正です。
矯正の経過は順調で、
改めて、自分の歯の大切さをしみじみ感じています。
▶︎追記
2年3ヶ月後の2020年7月、ブラケットオフ(装置を外す)しました

そうした経験から、今回は、
セラミック矯正のデメリットと危険性について、
体験談をもとに、詳しく解説いたします。
セラミック矯正のデメリット
ぼくが実体験した、
セラミック矯正のデメリットは、以下の3つです。
② 下あごがズレる可能性
③ 首の神経を圧迫することもある
ぼく自身は、この3つがすべて重なってしまい、
その後約8年間、体調不良で大変な思いをしました。
それぞれのデメリットについて、
詳しくお話ししていきます。
デメリット① 噛み合わせがズレる危険性
セラミック矯正のデメリットの1つ目は、
噛み合わせがズレる可能性があることです。
ぼくは2001年ごろ、
前歯3本(上の写真で指差している部分)を、
きれいに揃えました。
当時はセラミック矯正という言葉はまだ一般的でなく、
単に、ブリッジとか差し歯と呼んでいました。
子供の頃から歯並びが悪く、コンプレックスだったので、
手軽に歯並びがキレイになるこの方法は、
とても魅力的に感じました。
上の画像のように、
3本中の真ん中の歯を抜き、両端の歯は細く削り、
ご覧のような、
3本つながったセラミックの歯を、はめ込みました。
その結果…
セラミックにした部分は、とてもキレイになったんですが、
下の歯と、ぶつかってしまいました。
一部分だけ、歯並びを変えたため、
きちんと噛み合わなくなってしまったようなんです。
しっかりと歯が噛み合っていないと、
知らず知らずのうちに、心身にストレスをかけてしまい、
体調不良やうつにつながる可能性もあります。

特に、一部分だけセラミック矯正をやるような場合には、
噛み合わせが変わってしまうというデメリットに、
十分注意する必要があると思います。

デメリット② 下あごがズレる可能性
セラミック矯正の2つ目のデメリットは、
下あごがズレる可能性があることです。
ぼくは、歯が上下でぶつかった後、
どうしたかというと、下の歯のぶつかる部分を削りました。
その結果…
今度は、下あごの位置がズレて、
奥に数ミリ、下がってしまいました。
削った歯は、犬歯でした。
犬歯には、
下あごの位置を固定する役目があるらしいのですが、
その機能がなくなってしまったようなのです。
詳しくはこちらにまとめました↓

下あごの歪みは、
顎関節の変形などにも、つながります。

あごの位置が変わってしまうと、
当然、顔の輪郭などにも、大きく影響します。

セラミック矯正は、やり方によっては、
歯だけでなく、顔全体にも影響を及ぼすという、
デメリットがありそうです。
デメリット③ 首の神経を圧迫することもある
セラミック矯正のデメリット、3つ目は、
首の神経を圧迫する可能性があることです。
前歯3本をセラミックの差し歯にした直後から、
だんだんと身体のだるさや、
気分の落ち込みなどが起きてきました。
どうやら、下あごがズレたことで、
ストレートネックになったことが、原因のようでした。
ストレートネックが、脳に与える影響については、
これらの文献に、詳しく書かれています↓
下顎の後退に伴って気道が狭窄し,気道容積を確保するために無意識に首を前傾させてストレートネックになり,さらにそれが頭頸部の筋の過緊張につながっていく
包括歯科臨床II 顎口腔機能の診断と回復 より引用
「うつ病」や「パニック障害」は、頭の重さを、首の骨がバランスよく対応できない事で、脳への血流低下や脳が常時緊張している状態からの、精神病態と考えられます。
横浜山手デンタルクリニックHPより引用
そのうち、仕事に行くこともできなくなってしまい、
最終的には、会社も辞めました。
その時のことは、こちらに詳しく書きました↓

その後約10年間、体調不良は続きましたが、
ヨガや瞑想を行うなど、ライフスタイルを変えることで、
ようやく抜け出すことができました。
本当に、長かった…

セラミッック矯正は、
たった1日で、あっという間に歯がキレイになることを、
メリットとして謳っています。
ですが、
デメリットも、ものすごく大きいです。
一度失った健康を取り戻すには、長い年月が必要です。
それでも、セラミック矯正したいですか?
セラミック矯正は、短期間でキレイになるので、
とても魅力的に感じるかもしれません。
それはすごく良くわかります。
ですが、
デメリットにもきちんと目を向ける必要があります。
ぼくが、セラミックの差し歯にした時、
期間は、約3週間くらいでした。
費用は、1本7万円×3本=21万円。
ワイヤーを使った歯列矯正よりも、
あっという間! しかも激安なので、
「それはいい!」
と、デメリットには、まったく思いが及ばず、
安易に、やると決めてしまいました。
ですが、やはり、
ぼくが体調不良の回復に費やしたのは、
およそ8年。
その間、治療費も莫大にかかっていますし、
収入も途切れてしまいました。
セラミック矯正で、
時間とお金を節約したつもりが、
その何倍も奪われる結果になってしまったわけです。

セラミック矯正以外の方法
セラミック矯正に、
デメリットがあるのは分かったけど、
では、
セラミック矯正以外で、どうすればいいのか?
というと、
やはり、ワイヤーを用いた歯列矯正がおすすめです。
歯並びと噛み合わせのことを考えると、
健康に影響を及ぼすようなデメリットも少なく、
より安全で、確実な方法だと思うからです。
もちろん、ワイヤー矯正にもデメリットはありますよ。
ですが、
目立つとか、期間が長いとか、食事がしづらい、
といったようなことで、
心身の健康を損なうようなものでは、ありません。
特に、
健康な歯をできるだけ抜きたくない
という人には、
非抜歯矯正(歯を抜かずに矯正する方法)をおすすめします。
ぼくは、
もう2度と健康な歯を抜きたくなかったので、
非抜歯矯正で、歯列矯正を行なっています。

追記:
順調に治療が進み、約2年3ヶ月で装置を外すことができました

もう少し手軽に行いたいのであれば、
マウスピース矯正(インビザラインなど)も選択肢として良いと思います。
が、
マウスピース矯正は、
ワイヤー矯正に比べて、歯を動かせる自由度が少ない、
といったデメリットがあります。
なので、正確性や確実性という点では、
おすすめしにくいかな、とぼくは感じています。
そして、何より一番おすすめなのは、
信頼できる歯医者さんに相談することです。
一人で考えていても答えは出ませんし、
どのような矯正方法が適しているのかは、
人によって全く異なるからです。
どういう歯医者さんで矯正をするのがいいですか?
とよく質問されるのですが、ぼくがおすすめしたいのは、
歯列矯正のデメリットについても、説明してくれる歯医者さん
を選ぶことです。
逆にいうと、いいことしか言わないところは、
いくら料金が安かったり、雰囲気がお洒落であっても、
避けた方がよいと思います。
歯医者さんの選び方については、
こちらに詳しく書いたので、ぜひ参考にしてみてください。

セラミック矯正のデメリット|やめた方がいい3つの理由【危険】 まとめ
以上、
セラミック矯正のデメリット|やめた方がいい3つの理由【危険】
というテーマで解説をしました。
▼YouTubeでも見られます
参考になればうれしいです。