親知らずを片方だけ抜くと、顎や輪郭が歪むってホント?
片側だけ親知らずを抜くのは、大丈夫?
こんな疑問や悩みにお答えします。
筆者は親知らずをこれまでに3本抜歯し、今は右下の1本だけが残っています。
2018年4月から歯列矯正を始めたのですが、その前の検査で、顎や顔の輪郭の歪みが発覚。
原因は、親知らずを片側だけ抜いたのが、大きく影響していることが分かりました。
そこで今回は、親知らず片方だけ抜いたら口元が歪みましたというテーマで、筆者の体験を詳しくご紹介したいと思います。
親知らず片方だけ抜いたら口元が歪みました【要注意】
親知らずには抜いたほうがいいケースと、抜かなくてもいい場合があるようで、一般的には、
親知らずを抜いた方がいいケース
・痛みや腫れがある
・歯並びに悪影響が出ている
・手前の歯を溶かしている
・腫瘍や嚢胞の原因になっている親知らずを抜かなくてもいいケース
親知らずは抜いた方がいいですか?|まつばら歯科口腔外科こども歯科
・痛みや腫れがなく、親知らずが正常に生えて機能している場合
と言われているようです。
筆者は、特に抜かなくてもいいケースでしたが、20代のころに片側だけ抜きました。
理由は後述します。
その結果どうなったかというと、
・左右の歯の高さのズレ
・奥行きの左右差
・噛み合わせの歪み
などが起こり、顔や口元が歪む原因にもなってしまいました。
左右の歯の高さのズレ
上の画像は、歯列矯正前と後の筆者の歯の模型です。
矯正前の歯並びは、画面左側の歯だけがすごくせり上がっていますよね。
この飛び出している歯が、1本だけ残っている親知らずなんです。
片方だけ抜いて、反対側が残っていることで、左右の歯の高さにこれだけの差があったんです。
こちらは横からの写真。
左の模型が、歯列矯正前
右が、歯列矯正後をシミュレーションしたもの
矯正前の歯並びを見ると、奥の歯列が、手前よりも高くなっているのが分かります。
当然、高くせり上がった側(残っている親知らず)だけが、上の画像のようにぶつかってしまい、顎が歪んでしまったようです。
レントゲン写真でも、歪みがよく分かります。
赤い線は、あごの骨を左右同じ場所で結んだものです。
左右のバランスに、これだけの歪みが生じたということです。
奥行きの左右差
上の画像は、筆者の歯並びを上から見たところです。
画面左側だけ、親知らずが残っています。
さらに同じ側の歯列に、5番目の歯がないのが分かるでしょうか?
実は内側に生えてしまっていたので、10年以上前に抜いてしまっているんです。
このように、親知らずだけでなく途中の歯も片側だけ抜いたために、奥行きにも差が生まれ、口元の歪みにつながってしまったようです。
噛み合わせの歪み
親知らずを片方だけ抜いてしまったことで、噛み合わせにも歪みが生じていました。
上の画像は、矯正前の筆者の噛み合わせを色で表したものです。
赤い部分が、一番強く当たっている場所。
本来の噛み合わせというのは、全部の歯が均等に触れ合っているものらしいのですが、この図を見ると、ものすごく偏りがあるのが分かります。
筆者は親知らずの抜歯以外にも、前歯が差し歯だったり、犬歯を削ったりもしていたので、噛み合わせはさらにヒドくなっていました。
噛み合わせは、姿勢や脳の機能にも大きく影響します。
原因のよく分からない頭痛や、ストレスに悩んでいる方は、もしかしたら噛み合わせが悪くはないでしょうか?
実際に筆者は噛み合わせの歪みが原因で、長い間、体調不良に悩まされました…
歯は、白さや歯並びだけが気にされることが多いですが、噛み合わせは、本当に本当に大事です。
見た目だけキレイにして、噛み合わせがズレてしまった…ということがないように、ぜひ気をつけてください。
親知らずを片方だけ抜いたワケ
ここまで、親知らずを片側だけ抜いたら口元が歪んでしまった体験をご紹介してきました。
ではそもそも、筆者はどうして親知らずを片側だけ抜いたのか?
結論から言うと…
特に理由や目的はなく、ただなんとなく…
でした。
周りから、親知らずが虫歯になると厄介だから、抜ける時に抜いといた方がいいよなどと言われて、それなら抜いとくか…くらいの軽い理由でした。
3本抜いたうち、上の歯の2本の親知らずは、自分の意思で抜いたのは覚えてますが、下の親知らずを抜いたことは実は覚えていません。
それだけ、歯を抜くことに対して、深く考えていなかったんでしょうね。
当時は、親知らずを抜けば顔がシャープになるかな…くらいにしか考えていなかったように思います。
歯を抜くことで、健康にどんな影響があるのか?ましてや、片方だけ抜くと…
なんてことは、まったく気にもしていませんでした。
片方だけ親知らずを抜いたその後
親知らずを片側だけ抜いてしまったら、もう片方も抜いた方がいい?
と思われるかもしれませんが、必ずしもそんなことはないと思います。
筆者は現在も、親知らずを片側1本だけ残した状態ですが、歯列矯正をして、とても順調に治療が進んでいるからです。
追記:2020年7月1日に矯正装置が外れました
これを機に「残ったもう片側の親知らずも抜く」という選択肢もありましたが、非抜歯矯正といって、歯を抜かない矯正方法で行いました。
もうこれ以上、健康な歯は1本も抜きたくなかったからです。
横顔の輪郭の変化
左:歯列矯正前 右:歯列矯正1年経過
片側に親知らずを1本残したままの歯列矯正ですが、あごの歪みやズレはかなり改善しています。
上の写真のように、顎も正しい位置に戻ってきました。
奥に引っ込んでいた下あごが前に出てきたことで、顔の輪郭も変わっているのが分かると思います。
また噛み合わせも、左右ともしっかり山と谷で噛めるようになってきました。
親知らずを抜くのは、よく考えて
歯には1本1本に役割があり、お互いが支えあってバランスを取っています。
なので安易に歯を抜いたり、特に片方だけ抜歯するというのは、全体のバランスを大きく歪めてしまう可能性があります。
抜いてしまった歯は、2度と元には戻りません。
本当に、親知らずを抜く必要があるの?
なぜ、片側だけ抜くの?
親知らずを抜く前に、ぜひ一度考えてみてください。
親知らずは抜くべきなのか? 抜かない方がいいのか?
ぼくには、その答えは分かりません。
歯医者さんの考え方も治療方法も、本当にさまざまだと思います。
いろいろな歯医者さんに話を聞いて、後悔しない選択をぜひしてください。
歯医者さんが多すぎて、どうやって選べばいいのか分からない…という場合は、筆者の体験がお役に立てば↓
すでに通院中なんだけど、ちょっと不安を感じている…という方は、こちら↓
親知らず片方だけ抜いたら口元が歪みました【要注意】 まとめ
以上、親知らず片方だけ抜いたら口元が歪みました【要注意】と言うテーマで解説をしました。
親知らずを片側だけ抜くと、口元だけでなく顔全体の歪みにもつながります。
筆者の顔の歪みがどう改善していったのか?詳しくはこちら↓
親知らずに限らず、健康な歯はむやみに抜かないことをおすすめします。
筆者の経験を、こちらに詳しく書きました↓
親知らずが、出っ歯の原因にもなることもあるそうです。詳しくはこちら↓
筆者の口元の歪みは、親知らずだけが原因ではありませんでした。
他にどんな理由で口元が歪んだか、詳しくはこちらをどうぞ↓
親知らずを含め、健康な歯を1本も抜きたくなかった理由はこちらに詳しく書きました↓
親知らずを抜くことについて、歯医者さんに解説をしてもらった動画です。
よかったら参考にしてみてください↓
追記:歯列矯正終了後、親知らずが片側だけ残っていたことが治療にどう影響したのか、歯医者さんと一緒に検証してみました↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。