iTero口腔内スキャナーって何?
iTeroという機械で歯型を取るそうなんだけど、一体何をするの?
そんな疑問にお答えしましょう。
筆者は現在、上下とも表側のワイヤー矯正をしています。
追記:2年3ヶ月後にブラケットオフし、さらにその2年後にすべての矯正治療が完了しました。
4年間の治療の経過は、こちらにまとめました↓
歯列矯正前の検査の時に、iTero(アイテロ)という口腔内スキャナーを使って、3D歯型取りをしたのですが、その時の体験がなかなか面白かったのです。
そこで今回は、iTero口腔内スキャナーで3D歯型を取ってもらったと題して、その時の様子を詳しくご紹介したいと思います。
iTero口腔内スキャナーで3D歯型を取ってもらった
iTero口腔内スキャナーとは、上の写真のように、
口の中を小型カメラでスキャンし、デジタル化
口腔内スキャナー|いしやま歯科・矯正歯科
する機械のことで、主にマウスピース矯正の型取りなどに使われているようです。
iTero口腔内スキャナーの使い方
iTero口腔内スキャナーのモニターには、撮影中の歯の様子が、CGと実写でリアルタイムに映し出されます。
歯科衛生士さんがスキャナーを片手に持ち、口元とモニターを交互に確認しながらスキャンを進めていきます。
椅子に仰向けの状態なので、目線を動かすとモニターが見られました。
CG画像は一気に表示されるわけではなく、スキャナーで写したところから順番に描かれていました。
写真とは違って生々しさが消え、無機質な、純粋な物体として見られる感覚があってとても新鮮でした。
一方実写の方は、胃カメラの映像を観ているような感じです。
口腔内スキャナーの仕組みとコツ
iTero口腔内スキャナーの仕組みは、iPhoneの写真アプリで、パノラマ撮影をするのに似てるなと思いました。
カメラをゆっくり動かして一コマ一コマ細かく写真を撮っていき、それらをつなぎ合わせて大きな一枚に仕上げる感じ。
上の画像の歯の一部に、ところどころ青い部分があるのが見えるでしょうか?
これは「青い部分はまだデータがないですよ」ということらしいんですよね。
なので、青い部分がなくなるように口腔内スキャナーを動かして、足りないところを埋めていのがコツなようです。
また、iTero口腔内スキャナーのモニターは、iPhoneのようなタッチパネルになっています。
なので指で操作が可能。
お願いをして、筆者もやらせてもらったのですが、これがなかなか楽しい。
スキャンした歯型をグルグルと360度、直接動かすことができました。
噛み合わせも分かる
iTero口腔内スキャナーは、一本一本の歯だけでなく、噛み合わせがどうなっているかも分かるみたいです。
先ほどは口を大きく開けてスキャンをとりましたが、今度は歯と歯を噛み合わせた状態でスキャナーを動かしていきます。
噛み合わせのスキャンが終了すると、何やら色のついた結果がモニターに表示されました。
よく見ると、降水量や気温のグラフのように、青から赤へのグラデーションがついています。
これは何かというと、上の歯と下の歯がどのくらいの強さで当たっているかを表すものなんだそうです。
赤が一番強い力がかかっていて、色のついていない部分は全く噛んでいないことになります。
筆者は噛み合わせがとても悪いので、一部分しか歯が当たっていない状態でした。
iTero口腔内スキャナーのメリットとデメリット
iTero口腔内スキャナーには、メリットはもちろん、デメリットもあるようです。
よい点
iTero口腔内スキャナーには、上の画像のように、矯正後の理想的な歯並びをシミュレーションする機能もありました。
通常であれば、ピンク色の粘土のようなもので歯型をとって、それをもとに石膏模型を作る必要がある作業です。
そうした手間暇のかかっていた工程が、すぐに見られるようになったというのは、最大のメリットと言えるでしょう。
また、iTero口腔内スキャナーのモニターに映る歯は、表示の仕方をいろいろと変えられるようです。
上の画像は真っ白で表示させた場合で、まるで石膏模型みたいに見えますよね。
さらにマウスピース矯正用のマウスピースの発注も、このiTero口腔内スキャナーからできてしまうようなのです。
スキャンをとってモニター上の送信ボタンを押せば、インビザライン社にデータが届き、発注完了。
この場合も以前は、石膏模型をアメリカまで郵送していたらしいんです。
ですがこのiTero口腔内スキャナーを使えば、歯型取りから発注まで、わずか数時間で済んでしまいます。
オエっとなるから歯型取りは苦手だな…という人の負担も減りますから、とても画期的な方法だろうと感じます。
マイナスな点
そんな夢のようなiTero口腔内スキャナーなのですが、やはりまだまだ課題も多く、手作業との併用も欠かせないみたいです。
例えば筆者の前歯には、3本のブリッジがあります。
ですがiTero口腔内スキャナーでスキャンしたりシミュレーションをした場合、そうした義歯も、自然な歯だと認識されてしまうそうなんです。
自分の健康な歯と人工的な差し歯では、当然歯の強度や動き方は異なります。
なので、正確な結果を出すことが難しいのだそうです。
また、歯の動きは細かく計算してくれるらしいのですが、歯以外の部分、例えば顎や筋肉などの動きはあまり反映されにくいらしいんですよね。
歯並びや噛み合わせは、歯だけで成り立っているわけではなく、歯茎や骨、関節、筋肉や舌など、あらゆる要素が関係し合っています。
そのため、筆者の歯列矯正を担当してくれた先生は、iTero口腔内スキャナーを導入しつつも、古典的な歯型をとって石膏模型を作る方法も組み合わせ、万全を期しているとのこと。
歯の治療というのは、人の健康に大きく影響するものです。
新しいから素晴らしい
期間が短いから優れている
といった表面的なことだけで治療を進めてしまうと、後々後悔することにもなりかねません。
歯医者さんを選ぶ際には、どういった考えのもと治療をしているのかを、きちんと確認することをおすすめします。
筆者が考えるよい歯医者さんの見つけ方は、こちらに詳しく書きました↓
iTero口腔内スキャナーで3D歯型を取ってもらった まとめ
以上、iTero口腔内スキャナーで3D歯型を取ってもらったというテーマで解説しました。
ちなみに、iTero口腔内スキャナーでスキャンを撮ってもらった時の様子は、こちらにさらに詳しく書きました↓
このiTero口腔内スキャナー検査の結果、かなり衝撃的な事実が判明しました…
詳しくはこちらをどうぞ↓
歯型を取るときに、オエっとなってしまう方はこちらをどうぞ↓
iTero口腔内スキャナーは、主にマウスピース矯正の検査と歯型取りに用いられているようです。
マウスピース矯正を検討中の方は、こちらが参考になれば↓
マウスピース矯正の注意点はこちら↓
iTero口腔内スキャナーで歯型を撮影した時の様子は、YouTubeでもご覧いただけます↓
チャンネル登録はこちら↓
最後までお読みいただき、ありがとうございました。